9815M 寝台電車583系の今
昭和42年。世界初の寝台電車として製造された581系。翌年東北本線対応とした3電源式の583系が登場した。
輸送力向上と製造費削減に貢献し、昼は座席、夜は寝台車となり昼夜を問わず使用できる車両として430両余りが在籍した。
しかし、新幹線開業による在来線特急の廃止で昼行運用が減便されると583系の根本を活かす運用が無くなり、活躍の場が徐々に狭まっていった。
嘗ては広範囲で見られた583系であるが、平成25年1月に同形式最後の定期運用を持っていたJR西日本の‘急行きたぐに’の廃止後は、この秋田車両センターの6両が最後の編成となってしまった。
定期運用はなく、団体列車などの波動用として最後の活躍を見せている。

9815M 羽越本線 幕内(信)〜藤島 2016.5.22
初夏の羽越路を北上する秋田車両センターの583系寝台特急型電車。
二本の軌道を踏みしめ颯爽と駆けるその姿は、往年の華々しい活躍を今に伝える昭和の名車である事を物語っている。